●フロアバレーボールってなあに?●


「フロアバレーボール」は、視覚障害の有無に関わらず、誰でも楽しむことができるニュースポーツとして全国に広まっています。
では、なぜ、この「フロアバレーボール」が障害の有無にかかわらず楽しむことができるスポーツなのでしょうか。
それは、この「フロアバレーボール」が、視覚に障害がある人に配慮したバレーボールであることもそうですが、チームワークがとても大切なスポーツであるということも大きな理由でしょう。

基本的なルールは6人制バレーボールに基づいていますが、大きな違いは、ボールをネットと床との間を通過させて相手コートに打ち返すところです。
「打ち返す」といっても、「バコーン!!」などとすごい音がします。
ボールのスピードも速く、本格的な試合は迫力満点!!
機会があればぜひご観戦を!!

プレーヤーは、フロント競技者(前衛3名)、バック競技者(後衛3名)の合計6名です。
フロント競技者は必ず「アイシェード」を付けて、目が全く見えない状態でプレイをします。
ですので、フロント競技者の頼りは、ボールの音もそうですがバック競技者の適切な指示がとても大切です。
この指示が何よりの助けになります。
バック競技者は視覚障害がない人や、視覚障害があってもボールの動きが見える人が担当します。

実際のプレイのときは、ボールの音もそうですが、バック競技者の指示の声がとてもよく聞こえます。

さぁ、レッツプレイ!!


●ルールの説明

○どんなコートを使うの?
6人制バレーボールと同じ大きさで、縦18メートル・横9メートルのコートを使います。
コートの真ん中にセンターライン。そこから3メートルずつの所にアタックラインがあります。
○ネットとボールはどんなものを使うの?
ネットは、ネットの1番下が床からボールと握り拳1個を重ねた高さに張ります。
ボールは、6人制バレーボールと同じ大きさと空気圧ですが、カラーボールは弱視の人が見えにくいことがあるので使用せず、白色と決まっています。
○フロント競技者とバック競技者、どんなふうに違うの?
1 プレイする場所の違い
 フロント競技者は、基本的にコート内ならどこでもプレイ可能です。
バック競技者は、バックゾーン(アタックラインからエンドラインまで)で、プレイし、フロントゾーン(サイドラインからアタックラインまで)には入れません。
2 ブロックとアタックのやり方の違い
 「ブロック」
フロント競技者は基本的にしゃがんだ常態で体のどの部分を使って受けてもいいですが、バック競技者は、手で受けなくてはいけません。
 「アタック」
フロント競技者は、片方の手でボールを押さえ、もう片方の手の握りこぶしで打ちます。
バック競技者は、押さえずに直接握りこぶしで打ちます。
3 サーブのやり方の違い
 フロント競技者はアイシェードをつけているので目がまったく見えていません。そこで、バック競技者がサーブをするフロント競技者をポジションまで誘導し、方向などを知らせます。
○ローテーションはどんなふうにやるの?
フロント競技者はフロント競技者で、バック競技者はバック競技者で、それぞれローテーションをします。6人制バレーボールのように、フロント競技者とバ
ック競技者が入れ替わることはありません。
○試合方法や得点は?
ゲームはスリーポイント制(3打以内に攻撃をする)で、セット数は3セットマッチとなっていて、2セットとった方の勝利となります。
得点は?
・アタックラインを超えて、ボールがコート外へ出たとき。(サービスエース・アタックヒット・ブロックヒット)
・3打以内に相手に攻撃が出来なかったとき。(フォーアーヒット)
・自分の打った又は触ったボールが、相手コートのアタックラインを超えず外へ出たとき。(アタックミス・ブロックアウト)
などなどです。
ルールが6人制バレーとほぼ同じですので、得点の入り方もほぼ同じです。
1セットの合計得点は、大会の規模や試合数によりますが、15・21・25点のいずれかです。
○フロアバレーボールの特徴的なことは?
一番特徴的なことは、フロント競技者が全員「見えない」という常態を作ることだと思います。
そこで大切になるのが、「音」と「チームワーク」です。
反則の1つに、「ネット前コール」と言うのがあります。これは、サーブがセンターラインを超えないうちに声や音を出した時にとられるものです。
音を大切にするフロアバレーボールだからこそあるルールの1つです。
また、アイシェードを使うことにより、視覚に障がいがなくてもフロント競技者にもなれ、そのことで、「見えない」を体験できます。
視覚に障がいのある方でも、「見える、見えないの壁」を取り去り、同じ条件でプレイを楽しめます。

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